初日(日が暮れて)

ホテルに入って、タクシーに乗り込むまでが慌しく、ちょっと記憶が定かではないのですが、途中、北の密輸元締めから打電があり、

「買い物の列に並んでいて、6:00にフーコックに着けない」

とのコト。そんなコト気にせずともいいのですよ。

メールを返して、ホテルの玄関に横付けされたタクシーを見て、あたしは運命を感じましたね。

「ことぶき」

って書いてあるもの、タクシーにさ。あんどんにも、車のボディーにも、ビシッと

「ことぶき」

鶴のマークの「ことぶき」ッ!!

もう、専用車ってコトでいいね？(笑)　御用達ってコトでいいね？　なんだったらあたしの会社ってコトでOK？

タクシーの運ちゃんは黙々と運転をし、地下鉄すすきの駅付近で降ろしてくれました。

ネオンに彩られたススキノ。代表的な「ニッカ」の看板をいきなり見てしまい、かなり舞い上がるあたし。
6:00ちょっと前。もうすでにススキノは、黄色い集団に占拠されつつありました。

地図を取り出し、そこから「フーコック」を目指します。

後ろから、黄色いバッグのみなさんがあたしたちを追い越しました。楽しそうに談笑しながら。

辺りは先ほどの交差点の明るさから、一変、裏通りっぽい雰囲気へ。

それでも黄色いご一行はどんどんあたしたちと同じ方向へ歩いて行きます。

小学校の脇を抜け、左へ折れ、すぐのビルに吸い込まれるように入っていくご一行。

あたしに地図は必要ありませんでした。だって彼らについていけばいいんだもの。

そして、まるで「お連れさま」のように一緒にご来店。

「あの、予約をしてありました○○と申します」

予約を入れてくれた元締めの本名を伝えると、すぐそこのテーブル席へ促されました。

とにかく、あたしは喉がカラカラでした。ビールプリーズッ!!

元締めには申し訳ないけれど、「生ビール１つッ!!!」

ひとなみは「マンゴージュース」。

「ビールは？　ビールうまいよ。こんな時はビールだって」

でも、彼女はあんまりアルコールが好きでないんです。それでも、あたしのビールを少し飲んだら

「うまいッ!!」

そうでしょう、そうでしょう。それが大人の特権さね。

と、この辺りで元締めから連絡が。地下鉄の駅を降りました。急いでそちらに向かいます、とのコト。

うわッ、ちょっ早じゃない。申し訳ない…

空芯菜の炒め物・鶏肉のサラダ・バインセオ・生春巻きを注文。(あとでもう数品頼んだけど、あんまり憶えてない…)

料理が並べられ、あたしのビールがなくなりそうな時に、元締めご一行、到着。
一緒に来られていた元締めのお友達が、「挨拶だけでも」と言ってわざわざ顔を出してくれました。
慌しく挨拶を交わすと、彼女は別の宴会に出席すべく、店を出て行かれましたよ。

ご苦労様でしたッ!!!

実は、あたしは元締めとも初対面だったんです。もう１年以上のメル友歴ですけどね。ひとなみは去年のジャンボリーの時以来、２度目。

対面と再会を祝して、乾杯ッ!!

まったく初対面と思えない喋りっぷり。飲みっぷり。食べっぷり。楽しい時間を過ごしました。

そこで、翌日の札幌観光に付き合ってもらえるコトになり、もう大感激。

あっと言う間に時間切れになりまして、お店を出たのは9:00でした。
近くのコンビニに寄り、テレビジョンを購入。

そこで元締めと「おやすみなさい」と言って別れました。

さて、ことぶき・ひとなみコンビはと言いますと、そのままおとなしくホテルに帰るワキャねぇっつーのッ!!

そのまま、当たり前のように「大通り公園」を目指し、「道新ホール」経由「時計台」。

美しくライトアップされた日本三大がっかり名所も、捨てたもんじゃないぞ、と見直しました。
もちろん、記念撮影用の踏み台じゃなく、絵はがきの旅のように「塀」に登って記念撮影。酔ってるから落ちそうになる。

そして時計台の横の「時計台ビル」を見上げ、

「ここがいちばん最初にヘコイダーマンが上ったビル…」

感慨深い表情でただただ見上げ、「テレビ塔」を目指すも、展望台は10:00まで。
時、すでに9:50。
間に合いませんでした。

しかし、その脇の電話ボックスを忘れずにチェック。

三越のライオンもチェック。いつも藤尾がこの辺にいるんだ…
でも、写真はピンボケた。くそう。

と、ここで、なんとふたりとも腹が減る。

どっかのカフェにでも入りますか？　そうしましょう。　と、ことぶきがバッグから取り出しましたは「食べ歩き札幌」ッ!!　そこから現在地に近いお店をピックアップ。

じゃ、ここへ行きましょう。と、向かったお店は……ありませんでした。
住所は合っていた。でもお店はなかった…

(￣□￣;)!!!!
大泉洋伝説、お膝元で炸裂ッ!!

とうとう原型も留めない勢いです。

仕方なく、次に向かったお店は…ありました。「WOO!　Cafe」
ちょっとお洒落なところじゃない。
小腹が空いたくらいなので、サラダとパスタと飲み物を頼んで、ふたりで半分こ。

11:30前には店を出たと思う。で、満足したふたりは、地下鉄で真駒内へ帰りました。

駅前の道にずらぁーっとタクシーが並んでて、それに乗ろうと順番待っていましたら、またもやです。

「ことぶき」

ま、専用車ですので、当然でしょう(笑)　むしろ待ってなさいって。

ホテルに帰り、「どうせヒマでしょ」を観、北海道のテレビ番組作りのゆるさにえらく感銘を受け、着ぐるみonちゃんを抱きしめながら床につきました。

こうして終わった札幌初日。JTBの不手際もありましたが、差し引きしたら思いっきり「プラス」でしたので、もう文句も言うまいて。